古橋文乃ストーリーズ〜流れ星のしっぽ〜

「ぼくたちは勉強ができない」のヒロイン、古橋文乃の創作小説メインのブログです。

さとうは[x]の道筋に懊悩し驚嘆し感涙し歓喜するものである。(4/9)

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一言総括。恋は落ちるもの。何度だって。

 

文乃の恋と武元うるか

 

文乃は図書室でチョコを渡しかける。でも、それを阻む出来事。うるかからの、連絡。好きな人にチョコを渡せたよ!そんな、昔であれば文乃は無邪気に喜べたであろう、報告。些細ではありますが。文乃がアクションをとめるには十分すぎるものでした。

 

うるかルートでも、理珠ルートでも、文乃は身を引きます。メタでは当たり前なんですけど。うるかルートでは、文乃の恋心は2人の知ることとなります。理珠ルートでは、知られることはありませんでした。文乃ルートでは、どうなりますかね。向き合う以上、文乃が2人に自分の気持ちを告白することは避けられない、というか、隠し続けて欲しくはないな、というのが希望ではありますけれど。

 

文乃の涙

 

理珠、うるかからチョコを貰った後の成幸の幸せそうな笑顔を思い出し。きっとここでは。理珠、うるかへの気持ちへの劣等感があったように思います。自分より前から、成幸へ恋をしていた理珠、うるか。彼女たちの気持ちが込められたチョコにはそれだけの重みがあって、義理だという認識はしつつも、それを成幸は喜んで受け取っている。

 

文乃は…。

成幸を好きになるなんて、理珠や、うるかの気持ちを考えればあってはならなかった。

でも、まさか。3人の中で成幸を好きになってしまい。一番最後に。

そんなわたしが、成幸にチョコを渡したとして。彼は、彼女たちと同じくらい喜んでくれるのだろうか?

 

喜んでくれるくれないの前に、自分の中で不安がいっぱいになってしまった辛さ。そこからの、涙ではないか。そんな印象を受けました。

 

問136と同じのような印象。強い好意があるからこそ、想いが隠せなくなり、涙も抑えられない。感情が昂り、コントロールし難い。そんなことを思いました。

 

古橋文乃は隠せない

 

成幸は川へ飛び込み、文乃の力作を確保。文乃のもとへ届ける。たぶん、成幸の言葉が、この後の文乃のアクションに繋がっていると思います。

 

伝わらないまま

諦めて

終わるなんて

絶対

嫌だもんな

 

きっと、この言葉がトリガー。文乃は自分の気持ちを重ね合わせた。伝えたい想いがある。いまはまだ言えないけれど。でも、気持ちを込めて作ったチョコレート。せめて、渡したい。

 

諦めかけた成幸への気持ちに、素直にさせた。

 

父へのチョコではない。

 

ちがうの。

本当はそれ…っ

成幸くんへのチョコなの…

 

想い人に直接ぶつけた「想い」。その想いは強すぎる。だから、涙さえ、溢れたんだと思います。本当に、美しい涙を。

 

想いを認識しはじめてから、文乃の行動は踏み込んだものが多くなっていきます。成幸に抱きつくのも、かなり大胆。驚きましたから。おお!っと。

 

このへんはまた整理したいと思いますが、うるか、理珠への遠慮からくるブレーキと、自分の好意のアクセルが、どうなっているのか。無論、一見すると相反しそうではあるのですが。今の文乃の中ではうまく共存しているような気もするのです。

 

その先の「言葉」と。

 

本編のバレンタインでは、一番最初にチョコを渡した文乃。スゴい音を立てながらチョコを食べる成幸へのツッコミのシーンで終わっていました。

 

今回は、その続きがある。

 

もう一度伝える

「美味しいよ」

 

その先の言葉。

「一生懸命作ってきてくれたの伝わってきて」

「俺は好きだな」

「ありがとう古橋」

 

「俺は好きだな」

は、チョコレートへの評価の話。それは文乃は十分わかっているはず。言葉に強く、人の心の機微にも聡い彼女がわからないはずがない。

 

だけど、文乃は誤解をしたい。とりちがえたいんです。

 

だから。

 

わたしも…

 

その先に続けるひそかな言葉。

 

「すき」

 

以前の文乃なら。きっと言葉には出していない。

 

でも、気持ちが本当に抑えられないレベルになっている。健全な発露だと思います。

 

これができないから、うるかルートでは問143のような、成幸の気持ちを考えないキス未遂になってしまったのだから。

 

文乃ルートでは違います。

 

成幸の好意を、少しずつ、表に出し始めている。抑えられないおさことでもあるかもしれない。だけど、わたしにとってはこれは相当にポジティブな変化なんです。

 

恋に…落ちる

 

ああ

わたしは…

何度

同じ人に

恋に落ちれば

気が済むのだろう

 

言い方を変えれば。

 

もっとずっと好きになってしまう。どうしようもないくらいに。

 

ということではないでしょうか。

 

好きだと認識してしまう。その先のこと。一度認識したそのことが。繰り返されて。もっと刻まれて。自分の中でもっともっと大切なものに磨かれていく。

 

こんなたった一つのシンプルな感情。

文乃の中で、大事にしてほしい気持ちだと、強く強く思うのです。

 

超ターニングポイント回では

 

まだまだ全容は見えませんし、この先も期待しかない文乃ルート。チョコレートを川へ流しかけてしまうことは、成幸への想いも水に流すことに近い行為でもあったのではないかと思ってしまいます。今回、それは避けられた。それだけでなく、文乃はさらに成幸を好きになる。文乃の恋としては、終わることがなく前進している。後から振り返ると、とても大きなターニングポイント回ではないか、と思ったりしました。

 

古橋文乃の嘘

 

成幸が自分の近くにいてくれるのは怪我をしている間だけ。そう思ってしまっている文乃は、軽快に向かっている病状について、嘘をついてしまいます。

 

好きな人に、もっと長く一緒にいてほしいから。

 

当たり前のねがいでもありますが…。嘘ではある。これが、どんな跳ね返り方をしてしまうのか。少し、気になっている点ではあります。

 

文乃推しからすれば…彼女の辛さを考えて、これくらいええやん神様、ということなんですが。。。

 

古橋文乃の一人称

 

文乃ルート。特徴の一つに、文乃のモノローグを多用していることが挙げられます。シーンも文乃視点であることが多く、さながら漫画でありながら、文乃の一人称でのお話のようです。丁寧な気持ちの描写にとても向いているので、文乃の心情に寄り添いたい一読者とすればこんな、素晴らしい演出が続くなんて!という喜ばしい気持ちです。一方。他キャラの心情が読みにくいという側面もあり。成幸。うるか、理珠の、気持ちが伏せられている印象もあり、後半のドラマに向けて溜めているな〜。と感心するところでもあります。さて、この効果がどう転ぶか?

 

おまけ

 

チャイナさ…好きなんですよね…

 

大好きなヒロインがさ、好きな服を公式で着てくれたら…

 

なんていうんですかね、これ…

 

昇天?もういいかな、っていう気持ちさえしちゃいますよね…

 

いや。これはさ。素晴らしいです。神の絵。

 

おまけその2

 

唯我成幸。彼の3人への想いに優劣はあるのか。

 

チョコを食べた後の笑顔。理珠、うるかに、チョコをもらったあとの笑顔と比べても特別な差はなく。優劣は感じられません。

 

でも、それは冷たい意味ではなく。

 

成幸は平等に、3人を扱っているということ。

 

いまのところ、ヒロイン側からの目立ったアクションが何もないからだとも言える。

 

 

うるかの告白という大爆弾が待ち受けていて。文乃ルートでどんな扱いになるのか、大注目です。