古橋文乃ストーリーズ〜流れ星のしっぽ〜

「ぼくたちは勉強ができない」のヒロイン、古橋文乃の創作小説メインのブログです。

さとうは[x]の道筋に懊悩し驚嘆し感涙し歓喜するものである。(3/9)

一言総括。夢はいつか覚めるもの。

 

古橋文乃はいっしょにいたい

 

冒頭、文乃はチョコづくりに誘われます。今はきっと、自分の怪我している間だけ一緒にいてくれる成幸。

 

自分のチョコ作りの成否によっては、もしかすると、もう少し一緒にいられるかもしれない。

 

こんなこと、普通の恋する女の子ですから、どれだけ思ったって許されると思います。甘い、恋の、夢です。

 

古橋文乃は言えていない

 

案の定、というか。うるかや理珠の成幸への想いを知っているが故、成幸の通い婚のことは伝えられていない様子。旅館回などなど、文乃は内緒にしたがる。一方、もう1人の当事者、成幸はなにも気にしていない。

 

そのギャップは、面白くもありつつ。文乃サイドの気持ちを考えると、寂しくもなります。

 

成幸が、異性として意識しているかしていないかでいうと、意識していない。そちらに矢印が振れていることがわかりますから。

 

古橋文乃の、「本音」

 

わたしは…

 

わたしは…

 

大好きな人に渡して

思いっきり気持ちを伝えることができたら

どんなに素敵だろうって 思うな

 

うん。さとうは涙腺が爆発しそうでした。

 

これは、今の文乃が。

『できないこと』

だから。

 

できないことがわかりつつ、それでも、気持ちを伝えたい。

 

結ばれたい、までいかなくてよくて。ただ、ただ、それだけで、いいの。

 

そんな想いがひしひしと伝わってきて…。

 

この切なさが文乃の恋の一端だということは、否定できない。だから…さとうには、辛いのです。

 

古橋文乃は甘い眠りから覚める

 

うるかの決意。受験が終わったら、好きな人=唯我成幸、に思いっきり告白することを、文乃は聞く。そして、同じように、思い人のことをいきいきと話す理珠の表情。見てしまう。

 

響くなぁ…

わかってたはずなのに

 

ああ

わかってたはずなのに

改めて思い知る

こうして2人でいられる時間は…

もうすぐ終わりなんだってこと

 

受け止める文乃の、少し想いを押し殺しながらの笑顔。

そして、ラスト。つくったチョコを隠すようにポケットに押し込める。

成幸と2人並んでいながらも、寂しそうな背中を。

 

眠り姫は、甘い夢を見ていました。

 

好きな人が、隣にいてくれる幸せ。それがずっと続いてくれたらいいのに。そんな、普通の女の子が抱くような、当たり前の夢を。

 

だけど。大切な友達たちが。あえてこういう言い回しをします。

 

眠り姫の夢を、壊す。

 

そして、眠り姫は目覚めざるをえない。大切な友達が、幸せになることを祈りながら。

 

問136でも、タイトルにありましたよね。眠りの果て、と。それにかかっているようにも思うのです。

 

成幸と文乃。2人の甘い夢は。

いつまでも、いつまでも、続きはしなかった。めでたしめでたし、とはなりません。

 

チョコの行方

 

文乃が一生懸命つくったチョコ。ラストの意味ありげなチョコのアクションなどを見るに…。渡さないかもしれませんね。

 

古橋文乃の恋の成就の難易度

 

回を追うごとにさとうは思ってしまう。文乃√なのに。真綿が首を絞める感覚が、消えない。古橋文乃の恋は、成就するのだろうか、と。

 

恋の成就とは。

 

好きな人ができる。

好きな人に思いを伝えるor伝えられる。

好きな人と結ばれる。

 

文乃の場合は…これに加えて、友人たちとの関係もある。

 

文乃が成幸に思いを伝えられるイメージが湧かないんです、今のままでは。

そして、恋の相手型の気持ちだってとても重要。成幸は。文乃が好きなのだろうか…?いまだ、まったく読み取れません。女の子として意識はしている。だけど、それ以上かといわれると…。うーん。

 

いまさら何か問題が起きて2人で解決、というのにも時間が足りない…。

 

毎度述べている気がしますが。さとうは焦っています…。

 

エキストラハードモードなの?

 

古橋文乃の「応援」

 

文乃は、うるか、理珠の恋にまつわる応援をしています。それ自体に偽りなどない。彼女の優しさは本物だから。

 

問題はなかったはずでした。

 

同じ人を好きになりさえしなければ。

 

このシンプルな構図が、文乃を苦しめ続ける。周囲から見ていて、辛いほどに。

 

応援するということが、呪いのようになっています。

 

すればするほど、自分の想いを押し殺しにかかります。自分の想いだって、嘘ではないし、日々募っているものなのに!

 

それでも。文乃は応援し続けるスタンスを崩しそうにはない。

 

うん!応援してるからね!がんばってうるかちゃん!

 

わたしには辛いですよ。この言葉が。応援しながら血を流しているようにさえ見える、眠り姫の姿が。

 

古橋文乃の恋の終わりとは

 

文乃の恋。ハッピーエンドで終わってほしいのが、さとうの願いです。それはそう、ずっと応援しているのは、そのため、でもあるのだから。

 

だけどですね。

 

文乃本人が考えている、恋の終わり。それはどうなんだろうか。そんなことも考えてしまうんです。

 

うるかが、もしくは、理珠が。成幸と両想いになれば。文乃は、綺麗に、身を引くでしょう。

少しの成幸への想いを胸に秘めながら、そのことはおくびにもださずに、みんなとの緩やかな友情関係を、続けていくんでしょう。うるか√最終話で、示唆されたように。

 

つまり、言い方を変えると。うるかや、理珠が、先に成幸に告白するのであれば…ほぼ、文乃はいま以上のアクションもしないのでは、という推測をしてしまうのです。

 

先の話とも関わりますが。文乃の恋はいろんな要素が複雑に絡みすぎていて。難易度が高くて。先が、全然、読めない。

 

うむむ。うむむむむ。

 

悩みながらも。

 

この項、以上です。

 

おまけ

 

零侍と成幸仲がいいな!

 

零侍からすると、すでに成幸をある程度認めているようには見えますね…