【はじめに】
某月某日某所。
さとうは、週刊少年ジャンプで掲載中のラブコメ、『ぼくたちは勉強ができない』に登場するヒロイン、『古橋文乃』のお誕生日用のプレゼントを購入すべく、あるお店の前にたどり着きました。
『香水屋さん』
それが、目的地でした。
古橋文乃に似合うものを探すべく、さとうは悩みに悩みました。ただ、ある時ツイッター上の仲の良い相互さんとのやりとり、推しに合う香水を選ぶ人もいる、というのがきっかけでした。
ケーキや花束も考えていたのですが、あくまで成幸に恋をしている文乃に贈るものとして、香水のほうがいいかも、と思ったんです。なんでかはまた後述。
さて、そんな体験談です。はじまりはじまり〜!
【前半戦】
こじんまりとした、お洒落な店構えです。普段なら絶対入らない、入れない。。
その時、お客さんは全て女性。スタッフも9割女性。想定はしていましたが、ハードルたっけえなあ、とさとうはドキドキしながらお店に入ったのでした。南無三!!
予約制のお店なので、最初に名前と予約番号を告げます。スムーズに案内してもらう。
最初にすることは、ちょっとしたアンケート用紙にいろいろと書くこと。自分用か、ギフト用か、とか。ギフト用であれば、どんなものを贈りたいのか。イメージを細かく書けるようになっています。
冒頭にあげましたが、わたしがプレゼントしたいのは、『古橋文乃』です。どんなイメージを挙げたのかというと…
🌟20代前半女性
🌟優しい
🌟綺麗
🌟清楚
🌟スレンダー
🌟ロングヘア
🌟お洒落
🌟付き合っている優しい彼氏がいる
🌟デートでつかってほしい
🌟星が好き
🌟イメージする果物はレモン
🌟とにかく幸せになってほしい
という感じ。
そうです、さとうは、成幸と付き合ってる文乃にふさわしいのはどんなプレゼントがいいのか、それをずっと考えてきたんです。
デートにつかってほしいな、というのがいちばん大きくて。
アクセサリー💍は、成幸が文乃に選んでほしいし。ケーキ🎂や花束💐も、成幸が用意するだろうし。文乃の親友ポジションを自認(勝手に)している身としては、ここは香水だろう!と。
さて。
これで終わりではないんですね。ここからが本番。
店員さんとやりとりをして、どんな香りがいいのか、具体的に決めていくことになります。
さとうは気合いを入れ直すのでした。
【中盤戦】
お店の雰囲気通りの、お洒落な店員さんにカウンター席みたいなところに案内されます。一対一での接客をしてもらいます(いわゆるコロナ対策は当然してある)。
店員さん→店
さとう→さ
店「それでは、一緒に香水を選んでいきましょう!」
さ「は、はい!」(緊張はしてる
店「イメージは書いてもらってますね…ふむふむ。20歳前半の女性で、綺麗で、清楚…美人さんなんですね!」
さ「そうなんです!」(力が入る
店「果物でいえばレモン、星が好き、と…女性らしいんですね。そうですねえ。本人が、どんな香りが好きそう、とかわかりますか?」
さ「(どんな香りが好きかまでは知らん…!データ外だ…!あわあわ)そこまでは知らないなあ…」(冷や汗💦
店「他には、この女性が、周囲からどういう風に見られたいと思っているか、とか」
さ「いま付き合ってる彼氏からは、やっぱり、綺麗とか、可愛いとか思って欲しいみたいですけどね」(スラスラ
店「季節や、色のイメージだと、どうでしょう」
さ「季節では冬、イメージは白です」(スラスラ
店「この女性の恋人についてお尋ねしてもいいですか?」
さ「同級生ですね。彼のこともよく知っていますが、優しくて面倒見のいい男の子です。お似合いなんですよ!(力説)」(スラスラ
さ「両思いなのに、なかなか付き合うまでは時間がかかったので、横から見ていてやきもきもしたんですけどね!」(スラスラスラスラ
店「な、なるほど…」(さとうの勢いに少し引いていた…かもしれない
店「では、少しずつためしていきましょう」
【後半戦】
店員さんは話しながら、何種類もある香水の中から何本か抜き取って並べてくれていました。ここからいくつか選ぶらしい。
店「①まずは柑橘系で誰にでも好かれそうなものから」
シュッシュ、と細長い紙に吹き付けてくれて、それを嗅がせてもらいます。当たり前ですが爽やかでよい香り。鼻にすっととおります。
店「女性らしい、ということはフローラルなものがいいですか?」
さ「うーん…あまり甘ったるいのはイメージにあわないんですよね。女の子らしさは大切にしたいんですけど」
難しいところです。デートに使ってほしいなら甘い香りでも、とも思うんですけど。文乃は恋する女の子ではあるんですけど。いちゃいちゃしたがってもいるんですけど。でもねえ。ふりふりでスイーツなイメージではないので、少しそこは線引きしたかったんです。
店「なるほど。では、こちらもどうぞ」
さ「…柔らかい香り、好きですね」
店「②石鹸系の香りです。これは好き嫌いがないものですね。男性女性、どちらも嫌いな人はいないです。少しだけフルーティーなんですけど、アロマティックな感じもあって。近寄りたくなるようなペア&ハニーな印象ですよ。好感度高いですし、お店でも人気がありますね」
さ「(日頃全然使わない単語ばかりで笑えるけど、いまは理解しなければ…!!)なるほど…。なんだか落ち着く香りです」
店「③他には…宇宙をイメージしたこんな香りもあります」
さ「!(ええやん!)」
店「青林檎のスパークリングさせた感じなのと、柔らかなシャボン系でまとめてあります」
店「④あとは…女性らしい方なのであれば、これも」
さ「?」
店「軽めの柑橘系です。清潔感があって…。繊細さもあって、いいと思いますよ」
さ「…これ、いいですねえ。素敵な香り」
店「はい!これも人気がありますよ」
さ「一般的に、デートにつかうならこういうのが定番!みたいなものはあるんですか?」
店「…うーん。人それぞれですね!強い甘い香りをつけたがる人もいますし、相手の好きな香りをつけたい人もいますし」
さ「なるほど…うーん…」(③と④で相当迷いました。ベタにいけば、③がモチーフには合う。でも香りがイマイチピンとこず。一方、④は上品な女性らしさがあり、ぴったりだとおもってました。
店「宇宙をイメージしたものは男性にも似合いますけどね。女性らしさを優先したいのであれば、こちらがいいかと」
さ「(背中を押してくれてさすがプロ!)わかりました!じゃあ、女性らしい方をください」
店「あとはですね。重ねてつけるという方法もありますよ。お互いに香りが壊れないように調節しているので」
さ「(ズガーン!!奥が深すぎる…)いま紹介してもらった中では、どんな組み合わせがおすすめですか?」
店「そうですね、お客様と話している感じだと…②と④ですね。より引き立てあうと思いますよ!」
シュッシュ…。
さ「!!!(これは文乃にぴったりやな!!!)」
さ「(迷いはなくなった!)では、②と④、ください!!」
ということで、店員さんの丁寧な接客のおかげもあり、さとうは無事文乃に似合う香水を選ぶことができたのでした。
【延長戦】
店「アトマイザーはいかがですか?」
さ「あとまいざー???なんですか?」
店「香水を持ち運ぶ用のミニボトルです。そのまま持ち運ぶと少し邪魔になっちゃうので、これに移し替えるんです。そうすると、バッグにもいれられたりするので」
さ「なるほど〜!」
さ「(文乃も持ち運べた方がいいよね)じゃあ、選んでみますね」
ということで、アトマイザーも二本選びました。バラの絵柄が薄く書いてある可愛いものを選びました。19巻も出たことですし、眠り姫イメージです。
店「ありがとうございました!」
さとうはぺこり、と頭を下げてお店をあとにしました。
これで、ミッションコンプリートです!
もろもろ、よい経験になりました。
はやく文乃にプレゼントして、成幸とのデートに使ってほしいなあ…。
え?
さっきから二次元の話をしているのか、三次元の話をしているのか混乱してきた?
いやいや。
三次元にきまってますよ、何いってるんですか。
文乃は『いる』んですよ。
あなたが信じることができるのなら。
わたしにとっては、『いる』。
間違いない。
素敵な文乃が、大好きな成幸の前でいっそう可愛さを引き立つことに役立つ贈り物になればいいな。
そう、心から祈るものです。
(おしまい)